暗闇仕留人(1974年)

第4作「暗闇仕留人」

  • 放送期間(話数):1974/06/29〜1974/12/28(全27話)
  • 放送時間:(土)22:00-22:55
  • レギュラー・準レギュラー出演者
    • 糸井 貢:石坂浩二(♯1〜13・15〜27)
    • 村雨の大吉:近藤洋介
    • 鉄砲玉のおきん:野川由美子(♯1〜13・15〜20・24〜27)
    • おみつ:佐野厚子(アツ子)(♯1〜6・8・9・15)
    • 妙心尼(中村たえ):三島ゆり子(♯1〜13・15〜27)
    • 糸井あや:木村夏江(♯1〜7・10・11・16・17)
    • 同心・田口:古川ロック
    • おまさ:鳴尾よね子
    • おひろめの半次:津坂匡章(秋野太作)(♯1〜6・9〜15)
    • 中村せん:菅井きん(♯1〜12・14〜22・24〜27)
    • 中村りつ:白木万理(♯1〜12・14〜22・24〜27)
    • 中村主水:藤田まこと
  • スタッフ等
    • 制作:山内久司・仲川利久(朝日放送)/櫻井洋三(松竹)
    • 脚本:國弘威雄/安倍徹郎/松田 司/野上龍雄/猪又憲吾/村尾 昭/石川孝人/松原佳成/下飯坂菊馬/久札秀夫/播磨幸治
    • 音楽:平尾昌晃
    • ナレーション:芥川隆行
    • 主題歌:「旅愁」(詞:片桐和子/曲:平尾昌晃/編:竜崎孝路/唄:西崎みどり ミノルフォンレコード)
    • 監督:松野宏軌/工藤栄一/蔵原惟繕/渡邉祐介/三隅研次/田中徳三/松本 明/倉田準二/高橋繁男
    • 制作協力:京都映画撮影所(松竹撮影所)
    • 制作:朝日放送/松竹
  • オープニングナレーション(作:池田雅延、ナレーション:芥川隆行)
 「黒船この方泣きの涙に捨て処なく 江戸は均しく針地獄の様呈し居り候 尽きせぬこの世の恨み一切 如何様なりとも始末の儀請け負い申し 万に一つもしくじり有るまじく候 但し右の条々闇の稼業の定め書き 口外法度の仕留人」
  • 放送リスト
話数 放送日 サブタイトル 脚本 監督 ゲスト 備考
製作前史 ・前々作「必殺仕置人」で人気を博した中村主水(藤田まこと)が再登板(「主水シリーズ」の第2弾、但し主演は石坂浩二(糸井貢)役)。「仕置人」では専ら作戦参謀・サポート役での活躍が中心であった主水だったが、本作よりメインの殺しの場面にも本格的に参加するようになる。尚、本来はこれまでの全3作とは異なる世界観の作品(同作品は本作と同時期に木曜21時枠にて「おしどり右京捕物車」(主演:中村敦夫)の番組名で放送)を「必殺シリーズ第4弾」として製作・放映する予定となっていたが、プロデューサー・山内久司の強い意向から、右作品の放送枠を変更した上で主水の再登板が決定。これにより本作は「仕置人」の実質上の続編としてハードボイルド路線を基本軸とした作風で製作されることに。
・本作より中村せん・りつ(菅井きん・白木万理)が正式にレギュラーに昇格。これにより作中の「中村家」の描写が増加(「ホームドラマの要素を取り入れたい」との山内の意向によるもの)。
・本作も前作「助け人走る」同様、「必殺仕置人殺人事件」の余波から「必殺」の冠名を番組タイトルから排除(尚、製作開始当初は「暗闇始末人」を番組名として採用していたが、時代小説「始末屋卯三郎暗闇草紙」の作者・結城昌治からクレームが付き、放送開始直前になって「暗闇仕留人」に急遽タイトルが改変された)。
・当時、TBS系のホームドラマの常連キャストとして、また司会業でも活躍する等、”知性派”や”好青年”といったタレントイメージの強かった石坂浩二の主演起用は、第1作「仕掛人」での山村聰や緒形拳と同様に”ホームドラマ要素を取り込んだ時代劇に”という山内のキャスティング方針を踏まえてのものとされる。ちなみに石坂が本作で演じた主人公・糸井貢の表の職業は石坂のタレントイメージに合わせて”蘭学者”として設定され、シリーズ初の学者筋の”殺し屋”となった(この設定も、それまでの3作で、骨折り等の力技で相手をねじ伏せる破戒僧キャラクターがメインを張る状況が続いていた事によるマンネリ防止を企図してのものだったとされている)。
・村雨の大吉役は企画当初、露口茂をキャスティングする意向であった。しかし露口サイドから早々に辞退の申出があり、次なる候補として竜雷太と出演交渉を実施。当初、竜は出演了承の意向を示していたものの、同役が坊主頭であることに抵抗を示し一転出演を辞退したために同役のキャスティング作業が一時難航。最終的に近藤洋介の起用で落ち着く格好となった。
1 96 1974/06/29 集まりて候 國弘威雄 工藤栄一 佐山俊二(弥助)/浜田寅彦(近江屋)/今井健二(与力・高畑)/今出川西紀(おその)/田淵岩夫(侍・吉井) ・本作のサブタイトルは全て「〜て候」の形式で統一。
2 97 1974/07/06 試して候 村尾 昭 工藤栄一 中山 仁(須貝内記)/山本紀彦(与之吉)/松山照夫(兵四郎)/上田忠好(岩井十蔵)/西 恵子(おつゆ)  
3 98 1974/07/13 売られて候 安倍徹郎 蔵原惟繕 山形 勲(角屋隆右衛門)/真山知子(お島)/原口 剛(用心棒・間宮)/轟 謙二(同心・高島)/山中貞則(番頭・分造)/塩島昭彦(手下・彦七)/山口朱美(お春)/志乃原良子(おりん)  
4 99 1974/07/20 仕留て候 村尾 昭 松本 明 加東大介(庄内三郎兵衛)/本郷功次郎(稲部山城守)/小林勝彦(諸岡勘蔵)/池田秀一(庄内誠一郎)/北村英三(銀屋孫衛門)  
5 100 1974/07/27 追われて候 猪又憲吾 田中徳三 山本麟一(白川検校)/小鹿 番(伊兵衛)/福田公子(おこま)/志摩みずえ(おしげ)/守田学哉(武松)/浜 伸二(供の者) ・シリーズ通算100話を達成。
6 101 1974/08/03 狙われて候 下飯坂菊馬 田中徳三 宮部昭夫(奉行・黒尾)/小島三児(不動丸)/三戸部スエ(おはな)/上月左知子(おちか) ・主題歌「旅愁」のシングル盤が発売(1974年8月1日リリース)。歌唱は同シリーズの音楽担当・平尾昌晃の運営する音楽教室の出身である西崎みどり(当時14歳)が担当。番組の好調ぶりや、弱冠14歳の少女がアダルト色の強い同曲を完成度の高い歌唱によって歌いあげた事に対するインパクトの強さ等が要因となり、同曲は翌年にかけて大ヒット(オリコン週間チャート最高2位、1975年年間オリコンチャート20位)。歴代の必殺主題歌・劇中歌中、最大のシングルセールスを記録し、後の同シリーズの劇中音楽の世界観に多大な影響をもたらす。
7 102 1974/08/10 喰うて候 國弘威雄 松野宏軌 早川 保(米谷)/石山律雄(信助)/八木孝子(おなつ)/金井進二(与市)  
8 103 1974/08/17 儲けて候 安倍徹郎 松本 明 津川雅彦(堺屋利兵衛)/赤座美代子(お涼)/工藤堅太郎(定八)/牧 冬吉(仁助)  
9 104 1974/08/24 懸想して候 下飯坂菊馬 松野宏軌 伊藤孝雄(文七)/遠藤太津朗(辰五郎)/川崎あかね(おしの)/森 章二(釘六)/浜 伸二(浪人)  
10 105 1974/08/31 地獄にて候 石川孝人 松野宏軌 大木 実(玄沢)/片桐夕子(おその)/梅津 栄(久兵衛)/梵天太郎(夢幻)/伊達三郎(己之吉)/吉岡ひとみ(おひさ)/一の瀬玲奈(春香尼) ・前期シリーズの常連悪役ゲストの一人、大木実のシリーズ初出演回。
11 106 1974/09/07 惚れて候 播磨幸治 高橋繁男 弥太(新 克利)/金田龍之介(乾寛兵衛)/池波志乃(おまき)/浜田寅彦(伝造) ・後に「必殺仕置屋稼業」にレギュラー登板することとなる新克利が同回のメインゲストとしてシリーズ初出演。
12 107 1974/09/14 大物にて候 猪又憲吾 松野宏軌 永井智雄(小兵衛)/太田博之(長一郎)/亀石征一郎(関根啓之進)/伊佐山ひろ子(おなつ)/山本 清(今岡弥九郎)/真鍋明子(たえ)/大橋壮多(辰吉)/北原将光(八兵衛) ・第1作「仕掛人」で密偵・万吉役でレギュラー出演した太田博之が別役でゲスト出演。
13 108 1974/09/21 自滅して候 野上龍雄 松本 明 南田洋子(中根ちづ)/山本 學(佐島昌軒)/江畑高志(弥八)/浅香春彦(大河原甚内)  
14 109 1974/09/28 切なくて候 安倍徹郎 渡邉祐介 吉田日出子(たよ)/岩崎忠信(田村伝蔵)/浅香芳太郎(稲葉平十郎)/水上保広(伊太郎)/井上博一(捨吉)/ひろみどり(よう)/芝本 正(侍) ・糸井貢(石坂浩二)は登場せず(同回のキャストロールのみ近藤洋介(村雨の大吉役)がトップ(主役扱い)で表記)。
・同回は当初、半次(津坂)の退場エピソードとして翌週(第15話)放送の予定で製作されたが、諸事情から実際に翌週放映された第15話と放送順が差し替えられた。
・後に「必殺からくり人・血風編」にレギュラー登板することとなる吉田日出子が同回のメインゲストとしてシリーズ初出演。
・「必殺仕掛人」の劇場版作品第1作・第2作でメガホンを執った渡邉祐介のテレビシリーズでの初演出回(本格的にシリーズの演出ローテーションに加わるのは次々作「仕事屋稼業」の終盤から)。
15 110 1974/10/05 過去ありて候 國弘威雄 田中徳三 天津 敏(惣兵衛)/石橋蓮司(亥之吉)/川口敦子(お浜) ・同回をもって第1作「仕掛人」から4作連続、約2年間レギュラー登板してきた津坂匡章が同シリーズから降板(但し、半次の退場エピソード自体は前週に第14話として放映)。また、おみつ(佐野厚子)も同回で退場。
・津坂が本作で途中降板した理由は、シリーズに連続起用される度に”今度は”殺す”側の配役に回して欲しい””脚本作りに参加させて欲しい”といった細かな要望を津坂が出し続けていた事に対して、製作サイドが”レギュラーで津坂の要望に応える事が難しい”という回答を示したため、両者の折り合いがつかなかったためとされている(また、本作出演と同時期にTBS系ドラマ「ヨイショ」(1974年6月〜11月放送)の撮影と重なったために最終盤までの出演の継続が困難となったことも理由の一つとされる)。
16 111 1974/10/12 間違えて候 松原佳成 松野宏軌 南原宏治(安積屋茂三)/谷口 香(たね)/唐沢民賢(源七)/石山政五郎(捨松)/出水憲司(麻布拳)/北見唯一(長作)/浜 伸二(同心)  
17 112 1974/10/19 仕上げて候 村尾 昭 三隅研次 内田朝雄(吉岡宗達)/山下洵一郎(清二郎)/服部妙子(おさよ)/浜田 晃(勘助)/田中弘史(久蔵) ・貢の妻・糸井あや(木村夏江)が絶命。これ以降、最終盤にかけては生き甲斐を失った貢の苦悩と破滅が物語の主題の一つに。
18 113 1974/10/26 世のためにて候 播磨幸治 倉田準二 成瀬昌彦(和泉屋僭兵衛)/上野山功一(弥七)/平井昌一(政吉)  
19 114 1974/11/02 乗せられて候 久札秀夫
安倍徹郎
松本 明 蜷川幸雄(新島欣吾)/多々良純(三州屋隆右衛門)/三浦真弓(新島八重)/市原清彦(六蔵)/田端猛雄(大門弥三郎)/五味龍太郎(高梨) ・同回より貢(石坂浩二)の殺し技の道具が三味線の撥から針を仕込んだ矢立に変更。
・後に舞台演出家として著名となる蜷川幸雄が俳優としてゲスト出演(元々蜷川のキャリアスタートは「劇団青俳」所属の舞台俳優であり、同劇団を退団した後も1970年代まで蜷川は舞台演出家としての活動と平行して時代劇・サスペンスドラマへの客演を中心に俳優としての活動も続けていた)。
20 115 1974/11/09 一途にて候 村尾 昭 田中徳三 小林昭二(笠井新兵衛)/石田信之(加納一平)/坂口 徹(佐山弥十郎)/近藤 宏(勘八)/袋 正(平田玄一郎)/奈加川由美(桃江)  
21 116 1974/11/16 仏に替りて候 下飯坂菊馬 三隅研次 藤岡重慶(歌川秋水)/今井健二(雅楽堂)/外山高士(井戸対馬守)/磯村みどり(おらん)/綿引 洪[勝彦](留吉)/志賀 勝(釘六) ・同回〜第23話までおきん(野川由美子)が一時退場。
22 117 1974/11/23 怖れて候 松原佳成 松野宏軌 山谷初男(熊蔵)/柳生 博(儀助)/松本路子(ちよ)/西田 良(虎次)/松村康世(よね)/出水憲司(金八)/大橋壮多(丑松)/北原将光(与力)  
23 118 1974/11/30 晴らして候 猪又憲吾 松本 明 小坂一也(佐吉)/大谷直子(おその)/沢本忠雄(間宮伝九郎)/石山律雄(直次郎)/西山嘉孝(湊屋郷右衛門)  
24 119 1974/12/07 嘘つきにて候 松原佳成 倉田準二 飯沼 慧(備前屋大八)/金子吉延(佐助)/潮 建志[健児](虎松)/野口ふみえ(よね)  
25 120 1974/12/14 晒されて候 松田 司 松野宏軌 中村玉緒(お陽)/川合伸旺(義平次)/桜井浩子(お道)/小笠原良知(番頭・荘助) ・第1作「仕掛人」で元締・半右衛門の妻・おくら役で準レギュラーとして出演していた中村玉緒が別役で同回のメインゲストとして出演(この後、「必殺仕置屋稼業」にレギュラー出演)。
26 121 1974/12/21 拐かされて候 下飯坂菊馬 工藤栄一 天津 敏(名島)/上田忠好(筧弾正)/堺左千夫(松五郎)  
27 122 1974/12/28 別れにて候 國弘威雄 松本 明 戸浦六宏(松平玄蕃頭)/西崎みどり(松平玄蕃の娘)/福田豊土(根岸屋治兵衛)/浜村 純(鶴吉) ・糸井貢(石坂浩二)が絶命(メインの殺しを担当するキャストからの殉職者はシリーズ初)。
・主題歌「旅愁」の歌唱を担当した西崎みどりがメインゲストとして登場。西崎は同曲大ヒットの功から、後に「必殺仕業人」(歌:「さざなみ」)・「新・必殺仕舞人」(歌:「流星」)と主題歌を二度担当したほか、「必殺仕舞人」(1981年)〜「必殺橋掛人」(1985年)までの「非・主水シリーズ」にもレギュラーキャストとして連続で登板。必殺シリーズの象徴的なタレントとして同シリーズ内で長らく重用されることに。
・第1作「仕掛人」でのおぎん役(準レギュラー)を経て、第2作「仕置人」から3作連続でレギュラー登板してきた野川由美子が本作をもってシリーズを卒業。

  • 最終更新:2015-07-05 06:02:09

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