必殺仕掛人(1972〜1973年)
第1作「必殺仕掛人」
- 放送期間(話数):1972/09/02〜1973/04/07(全33話)
- 放送時間:(土)22:00-22:56(1972/09のみ)→(土)22:00-22:55(1972/10〜)
- レギュラー・準レギュラー出演者
- 西村左内:林 与一(♯1〜20・22・25・26・29・33)
- 藤枝梅安:緒形 拳
- 岬の千蔵:津坂匡章(秋野太作)(♯1・2・4〜11・14〜18・20〜24・27・30)
- 櫓の万吉:太田博之(♯1〜3・9〜11・13〜15・17・18・25〜31・33)
- 西村美代:松本留美(♯1〜5・7・8・10・14・18・20・25・33)
- 西村彦次郎:岡本 健(♯1〜5・7・8・10・13・14・18・20・25・33)
- おぎん:野川由美子(♯1・2・10・18・24)
- おくら:中村玉緒(♯1・2・4・5・7・14・15・22・30・33)
- 音羽屋半右衛門:山村 聰(♯1〜9・11・13〜18・20〜24・26・27・29・30・32・33)
- スタッフ等
- 制作:山内久司/仲川利久(朝日放送)、桜井洋三(松竹)
- 原作:池波正太郎「仕掛人・藤枝梅安」より
- 脚本:早坂 暁/石堂淑朗/池上金男/國弘威雄/山田隆之/安倍徹郎/池田雄一/鈴木 安/津田幸夫/山崎かず子/本田英郎/松田 司
- 音楽:平尾昌晃/渡辺音楽出版(第1話のみクレジット)
- ナレーション:睦 五郎
- 主題歌:「荒野の果てに」(詞:山口あかり/曲:平尾昌晃/編:竜崎孝路/唄:山下雄三 ミノルフォンレコード)
- 監督:深作欣二/三隅研次/大熊邦也/松野宏軌/松本 明/長谷和夫
- 制作協力:京都映画撮影所(松竹撮影所)/劇団新国劇(第6話のみクレジット)
- 制作:朝日放送/松竹
- オープニングナレーション(作:早坂 暁、ナレーション:睦 五郎)
「はらせぬ恨みをはらし 許せぬ人でなしを消す いずれも人知れず 仕掛けて仕損じなし 人呼んで仕掛人 ただしこの稼業 江戸職業づくしには載っていない」
- 放送リスト
話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 | |
製作前史 | ・当時、TBS系の土曜22時台は朝日放送製作(”腸捻転解消”によって朝日放送がNET系へと移行するのは1975年春から)によるドラマ枠(主に同局の山内久司プロデューサーが同枠の製作指揮を担当)に設定され、かつては”脱ドラマ”として話題を浚った「お荷物小荷物」(1970年)等のヒット作も生まれたが、1972年新春よりフジテレビ系が土曜22時台後半〜の1時間枠で映画監督・市川崑を製作ブレーンに迎えて、”口数も少なく孤独を極力好む無宿人が行く先々にはびこる社会悪を抹殺する”という異色の股旅物時代劇「木枯し紋次郎」(主演・中村敦夫)の放送を開始し、これが空前の人気を獲得。「木枯し―」開始以降、同作の前にTBS-ABC系土曜22時枠は視聴率面で大きく苦戦を強いられる状況に陥っていた(特に当時のTBS系の土曜のゴールデン・プライムタイムの番組ラインナップは「お笑い頭の体操」(大橋巨泉司会、19:30〜)、「8時だョ!全員集合」(ザ・ドリフターズ出演、20:00〜)、ドラマ「キイハンター」(丹波哲郎主演、21:00〜)と軒並み高視聴率番組が連続して編成されており、この編成が当時のTBS系の他局系列を圧倒する好調ぶりの”原動力”としての役割も果たしていたために、その流れが22時台で遮られている状況は製作局であるABCだけでなくTBS側としても大きく問題視されていた)。この状況を打開すべく、朝日放送も1972年秋改編に先駆けて土曜22時枠の現代劇路線を時代劇枠に転換することを決定。引続き製作責任者となった山内は、新番組の基本的なコンセプトとして数ある作品から時代小説の大家・池波正太郎がこの年春より雑誌「小説現代」誌上で連載を始めたばかりであった「仕掛人・藤枝梅安」の”人の良い針医者が裏稼業として金銭の授受によって弱者の恨みを晴らすべく巨悪を成敗する”という設定に着目。これに既に池波作品で一定の人気を得ていた「殺しの掟」の設定・エピソードを加味して、本作が企画される運びとなった。 ・本作の製作会社の選定に際しては、局側上層部は当初、撮影体制の安定感を重視して、時代劇作品の製作において長年の実績・ノウハウを持つ東映に製作を依頼する意向を持っていたが、ライバル番組の「木枯し―」が設定の斬新さによって人気を得た経緯を重視した山内は、”ホームドラマ”の要素を盛り込んだ新機軸の時代劇作品の製作したいとの方針を示し、製作会社を選定するコンベンションにおいて、上層部側が押す東映と併せて、当時、ホームドラマ・現代劇で実績を持ちながら、時代劇についてはほとんど製作をしていなかった松竹にも企画書を送付。2社競合の末、山内側の意向が押し通されるような形で松竹製作が決定した(このコンベンション前日に松竹関係者と山内サイドで競合相手である東映には秘密裏で話し合いの場を持ち、番組の基本コンセプトについて意見交換が既にこの時点がなされていたため、この決定結果は半ば”出来レース”のようなものであったという)。この”ホームドラマ要素を取り入れる”というコンセプトはキャスティング面でも強く反映され、それまでの役者としてのキャリアを勘案して「殺し屋」というイメージとは縁遠い人気俳優を中心に候補をピックアップ。その結果、元締・半右衛門役に「ただいま11人」(TBS系・1964年)を初め多数のドラマ・映画で理想の父親像を演じてきた山村聰、主役・西村左内役に当時の人気ホームドラマ「だいこんの花」(NET系・1970年)で人気を確立した竹脇無我、もう一人の主役格・藤枝梅安役に前年以降「どんとこい」(1971年、日本テレビ系)・「おゆきさん」(1971年、フジテレビ系)・「花嫁はおかみさん」(1972年、フジテレビ系)とホームドラマでの活躍が顕著となりつつあった人気俳優・緒形拳、このほか密偵役として、俳優座の若手ホープとして現代劇中心に活動を続けていた津坂匡章(秋野太作)や子役出身の太田博之といった面々の起用が内定。しかし、出演交渉の段階で竹脇サイドのみ辞退の申し出があったため、左内の表稼業が”剣士”である点を考慮に入れ、これまで多くの時代劇作品で剣豪役を演じてきた実績を持つ林与一を左内役に起用することとなった(時代劇の出演実績は豊富ながら、ダークヒーローを演じた経験は希少であった点も林の起用の決め手となった)。 ・また、”ホームドラマ要素”と併せ、”放映時点での世相を作風に反映させる”という観点も本作製作の基本的方向性として提示され、特に本作では主役キャラクターである梅安の人物設定の面でその点が強く意識された(山内いわく、(この年に総理大臣に就任した田中角栄のような”成り上がり”でかつ闊達な行動力を備えたキャラクターとして梅安を設定付けた”とされる)。以降、本作〜「翔べ!必殺うらごろし」の頃までは物語・キャラクター設定にシリーズ毎に時代劇作品としては挑戦的ともいえる新機軸を多数取り入れることで、「必殺仕事人」を主とする後期では流行・時の話題を各回のエピソード設定にダイレクトに導入させる形でこの方針は以後のシリーズ製作にも大きな影響をもたらし続ける事となった。 |
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1 | 1 | 1972/09/02 | 仕掛けて仕損じなし | 池上金男 | 深作欣二 | 浜田寅彦(伊勢屋勝五郎)/富田仲次郎(辰巳屋)/梅津 栄(金蔵)/高品 格(大岩)/室田日出男(作事奉行・伴野)/岩尾正隆(大岩の子分)/西山恵子(お初) | ・本回〜第5話までのEDテーマは「荒野の果てに」の歌唱なしバージョンを放送。 ・後のシリーズ常連の悪役ゲストとして複数エピソードに客演することとなる浜田寅彦、菅貫太郎、梅津栄のシリーズ初出演回。梅津は後に「必殺仕事人Ⅳ・Ⅴ」に玉助役でレギュラー出演。 |
2 | 2 | 1972/09/09 | 暗闇仕掛人殺し | 國弘威雄 | 深作欣二 | 白木万理(おれん)/遠藤辰雄[太津朗](小野寺源十郎)/美川陽一郎(老僧)/木村 元(仁三郎)/伊吹新吾(半次郎)/西山恵子(お初) | ・第2作「必殺仕置人」から”中村主水シリーズ”に主水の妻・りつ役で長年レギュラー出演することとなる白木万理、第7作「必殺仕業人」の前期に老同心・島役でレギュラー出演する美川陽一郎が同シリーズにゲストとして初出演。 ・同話は池波正太郎原作からの映像化。尚、同回で初めてシリーズ脚本を手がけた國弘威雄は、本作以降、「必殺仕事人」の前期まで8年近くにわたり脚本ローテーションに参加、多数のエピソードのシナリオを担当した。 ・後のシリーズ常連悪役ゲストの一人・遠藤太津朗のシリーズ初出演回。遠藤も前述の梅津同様、後に「必殺仕事人Ⅴ・旋風編」に千代松役でレギュラー出演。 |
3 | 3 | 1972/09/16 | 仕掛られた仕掛人 | 安倍徹郎 | 三隅研次 | 小池朝雄(孫八)/茶川一郎(武士)/十朱久雄(久兵衛)/大塚吾郎(安蔵)/弓恵子(お照) | ・1978年の「必殺からくり人・富嶽百景殺し旅」まで主要脚本ローテーション陣の一人として多数エピソードを執筆した安倍徹郎の初脚本担当回。 ・後に第5作「必殺必中仕事屋稼業」に目明し・源五郎役でレギュラー出演することとなる大塚吾郎が悪役ゲストとしてシリーズ初出演。 ・後のシリーズ常連悪役ゲストの一人、弓恵子のシリーズ初出演回。 |
4 | 4 | 1972/09/23 | 殺しの掟 | 池上金男 | 三隅研次 | 大友柳太朗(中根元十郎)/亀石征一郎(彦七郎)/河津清三郎(金子安斎)/金田龍之介(山形屋徳兵衛)/川崎あかね(小えん) | 同回〜第8話まで櫓の万吉(太田博之)が一時退場。 ・同話は池波原作からの映像化。後の再放送時には同じく池波の代表作で幾度か映像化がなされている「鬼平犯科帳」とのエピソード重複から欠番扱いとなっている。 ・後のシリーズ常連悪役ゲストの一人・亀石征一郎のシリーズ初出演回。 |
5 | 5 | 1972/09/30 | 女の恨みはらします | 池上金男 | 大熊邦也 | 草薙幸二郎(大井与太夫)/宮口二朗(下っ引・権三) | 同回をもっておくら(中村玉緒)・美代(松本留美)・彦次郎(岡本健)が一時退場、以後不定期の登場に。 ・後のシリーズ常連悪役ゲストの一人・草薙幸二郎のシリーズ初出演回。 |
6 | 6 | 1972/10/07 | 消す顔消される顔 | 山田隆之 | 松本 明 | 三国連太郎(文殊屋多左衛門<特別出演>)/西沢利明(音次郎)/石山 律(直吉)/田代千鶴子(お妙)/キャッシー(女殺し屋) | ・同回よりEDテーマ「荒野の果てに」が唄入りバージョンに変更。 ・三国連太郎が特別ゲストとして出演。 ・後のシリーズ常連悪役ゲストの一人、西沢利明のシリーズ初出演回。 |
7 | 7 | 1972/10/14 | ひとでなし消します | 山田隆之 | 松本 明 | マイク真木(魚の目の忠太郎)/中尾 彬(伊庭頼之丞)/五味龍太郎(佐川) | ・後のシリーズ常連悪役ゲストの一人、五味龍太郎のシリーズ初出演回。 |
8 | 8 | 1972/10/21 | 過去に追われる仕掛人 | 安倍徹郎 | 大熊邦也 | 戸浦六宏(矢部主繕)/東野孝彦[英心](松岡弥太郎)/伊達三郎(平山重次郎) | ・シリーズ常連悪役ゲストの一人、戸浦六宏のシリーズ初出演回。 |
9 | 9 | 1972/10/28 | 地獄極楽紙ひとえ | 山田隆之 | 三隅研次 | 神田 隆(伊皿子日乗)/剣持伴紀(桜田嶺乃進)/笹原玲子(千代)/江波多寛児(折助三次)/小堀明男(住職) | ・後のシリーズ常連悪役ゲストの一人・神田 隆のシリーズ初出演回。 |
10 | 10 | 1972/11/04 | 命売りますもらいます | 國弘威雄 | 松野宏軌 | 唐沢民賢(己之吉)/園井啓介(伊助) | ・シリーズ常連悪役の一人・唐沢民賢のシリーズ初出演回。唐沢は後に「必殺仕事人」初期に与力・伊沢役でレギュラー出演。 |
11 | 11 | 1972/11/11 | 大奥女中殺し | 國弘威雄 | 松野宏軌 | 磯村みどり(浦尾)/園田裕久(音吉)/国 景子(おゆき)/藤尾 純(長吉) | ・シリーズ終盤まで多数のエピソードを演出した松野宏軌のシリーズ初演出回。 |
12 | 12 | 1972/11/18 | 秋風二人旅 | 安倍徹郎 | 三隅研次 | 天知 茂(峯山又十郎・井坂惣市<二役>)/小林昭二(彦造)/原 健策(菊右衛門)/近江輝子(お崎)/小柳圭子(お貞) | ・同話は仕掛人の実働部隊(左内<林与一>・梅安<緒形拳>)以外のレギュラーは登場せず。特別ゲストとして天知茂が二役を演じる(尚、天知は企画段階では緒形と並んで梅安役の候補としてピックアップされており、その縁から同回のゲスト登板が実現したとされる)。 ・同話エピソードは池波原作の映像化(シリーズ初の出張仕置編エピソード)。1975年に同作が緒形主演により舞台化された際の演目にも採用されている(1975年9月、東京・明治座の1ヶ月特別公演において上演。この際の脚本・演出は原作者の池波自身が担当した)。 |
13 | 13 | 1972/11/25 | 汚れた二人の顔役 | 山田隆之 | 松野宏軌 | 安倍 徹(一つ木の政蔵)/内田朝雄(角筈の重五郎)/尾崎奈々(志乃)/洒井 修(貞次郎)/堀勝之祐(追分の千太郎)/千葉敏郎(田町の佐七) | |
14 | 14 | 1972/12/02 | 掟を破った仕掛人 | 石堂淑朗 | 大熊邦也 | 小坂一也(村野庄兵衛)/下條正巳(井島玄斎)/梅野泰靖(岡っ引・伝次)/伊藤孝雄(道庵) | |
15 | 15 | 1972/12/09 | 人殺し人助け | 山田隆之 | 松本 明 | 津川雅彦(鳥越の松十郎)/赤座美代子(お八重)/寺島達夫(同心・留中孫三郎)/渚まゆみ(お小夜)/田端猛雄(堅川の寅) | ・初期シリーズ作に多数悪役ゲストとして出演の後、第24作「必殺橋掛人」にメインキャストとして登板することとなる津川雅彦がシリーズ初出演。 ・被害者役・悪役含め後のシリーズの多数エピソードにゲスト出演した赤座美代子のシリーズ初出演回。 |
16 | 16 | 1972/12/16 | 命かけて訴えます | 早坂 暁 | 大熊邦也 | 梓 英子(おいね)/松橋 登(弥んぞ)/左 時枝(花里)/林ゆたか(甚八)/志乃原良子(お清)/出水憲司(侍・松井) | ・OPナレーションを手かけた早坂暁の同シリーズ初脚本作品。 |
17 | 17 | 1972/12/23 | 花の吉原地獄の手形 | 松田 司 | 松野宏軌 | 加藤 嘉(大庄屋庄右衛門)/住吉正博(総吉)/大村文武(斧吉)/八木孝子(玉菊)/西山辰夫(金太夫)/森 章二(牛太郎) | ・第4作「暗闇仕留人」に密偵・為吉役でレギュラー出演することとなる住吉正博がシリーズ初出演。 |
18 | 18 | 1972/12/30 | 夢を買います恨みも買います | 國弘威雄 | 長谷和夫 | 近藤正臣(武宮源之丞)/森田学哉(鉄幹)/玉生司郎(沖野)/黛康太郎(多田)/洒井靖乃(おゆき)/藤田恵美子(およし) | ・後に「新・必殺からくり人」「必殺剣劇人」にメインキャストとしてレギュラー登板することとなる近藤正臣が悪役ゲストとしてシリーズ初出演。 |
19 | 19 | 1973/01/06 | 理想に仕掛けろ | 山田隆之 | 松本 明 | 佐藤 慶(清沢正堂)/片山明彦(庄屋万之助)/珠めぐみ(風見鳴枝)/村上冬樹(大塚播磨)/小林勝彦(磯崎軍次郎)/勝部演之(浪士・水上)/田畑猛雄(浪士・石田)/大橋壮太(万五郎)/伊吹新吾(隊士) | ・同回〜第24話まで万吉(太田博之)が再び一時退場。 ・佐藤慶がシリーズ初出演。テレビシリーズでの出演本数はわずか3本ながら、「新・仕置人」最終編の悪役・辰蔵役など強烈な印象を後々まで残す残忍な悪役を好演、シリーズ史にその名を刻む。 |
20 | 20 | 1973/01/13 | ゆすりたかり殺される | 安倍徹郎 山崎かず子 |
松野宏軌 | 松山省二(太七郎)/高野真二(一色主水)/玉川長太(岡っ引・仁助) | |
21 | 21 | 1973/01/20 | 地獄花 | 安倍徹郎 | 三隅研次 | 田村高廣(神谷兵十郎)/金井由美(神谷しず)/浮田左武郎(越後屋伝七)・外山高士(永井監物)/波田久夫(大滝伝八郎) | ・同話以降、主人公の一人である左内(林与一)不在のエピソードが増加(演じた林のスケジュール都合に伴う)。同回には左内不在の穴を埋めるため”助っ人仕掛人”として浪人・神谷兵十郎(田村高廣)が登場。 ・同話のエピソードは後に物語設定を主水シリーズの「必殺仕事人」に置き換えた上で1980年代後期〜1990年代初頭にかけて幾度か舞台(京都南座での「納涼必殺まつり」、シリーズのレギュラー放送終了後に催された新宿コマ劇場等での「藤田まこと特別公演」)でリメイクされた。但し、再放送時には演出上の問題から欠番扱いとなっている。 ・シリーズ常連悪役ゲストの一人・外山高士のシリーズ初出演回。 |
22 | 22 | 1973/01/27 | 大荷物小荷物仕掛の手伝い | 本田英郎 | 長谷和夫 | 藤原釜足(カニの七兵衛)/小谷野美智子(由布)/如月寛多(日朝)/浜田 晃(倉持甚十郎)/池田忠夫(唐津屋助右衛門) | |
23 | 23 | 1973/02/03 | おんな殺し | 山田隆之 | 松本 明 | 天田俊明(板前の新八)/加賀まりこ(お美乃・梅安の母)/木田三千雄(善四郎)/野口ふみえ(仲居・おもと) | ・同話は池波原作からの映像化。 |
24 | 24 | 1973/02/10 | 士農工商大仕掛け | 池田雄一 | 深作欣二 | 雪代敬子(おりく)/堺左千夫(田島新兵衛)/梅津 栄(井筒屋治兵衛)/北見唯一(百姓次郎左衛門)/小堀明男(雪覚)/木村 元(大塚春仙) | |
25 | 25 | 1973/02/17 | 仇討ちます討たせます | 國弘威雄 鈴木 安 |
松野宏軌 | 御木本伸介(市助)/青山良彦(新之助)/二本柳敏恵(お雪)/有馬昌彦(主膳) | |
26 | 26 | 1973/02/24 | 沙汰なしに沙汰あり | 本田英郎 | 長谷和夫 | 柳沢真一(遠藤忠晴)/江角英明(又七)/平井昌一(加東金五郎)/青柳三枝子(里枝)/伊達三郎(石屋儀右衛門)/西山辰夫(加賀屋伝兵衛) | ・この時期、本作の好調ぶりから当初2クールでの放送終了予定の2ヶ月延長が決定。 |
27 | 27 | 1973/03/03 | 横をむいた仕掛人 | 石堂淑朗 | 大熊邦也 | 河原崎長一郎(竹造)/穂積隆信(谷田)/神田 隆(相生屋)/大月ウルフ(ロドリコ神父)/本田みちこ(しの)/石浜祐次郎(松田屋) | ・同回のメインゲスト・河原崎長一郎は、これより以前に同放送枠で放送された山内久司プロデュース作品「お荷物小荷物」にレギュラー出演の実績あり。 |
28 | 28 | 1973/03/10 | 地獄へ送れ狂った血 | 安倍徹郎 | 松野宏軌 | 林 隆三(源次郎)/島田順司(石川友五郎)/城所英夫(嶋田大学) | ・同回のメインゲスト・林隆三は後に「必殺必中仕事屋稼業」にレギュラー出演。 ・同話は池波原作からの映像化。尚、同話も「障害者の人権尊重」との兼合いから再放送時には欠番扱いとなる場合が多い。 |
29 | 29 | 1973/03/17 | 罠に仕掛ける | 津田幸夫 | 長谷和夫 | 榊原るみ(おせい)/田口 計(矢崎源之助)/石川 博(猪之吉)/加賀邦男(山城屋伝兵衛)/加賀ちか子(おこま)/松本敏男(岡っ引・留五郎)/森 章二(同心・倉林) | ・シリーズ常連悪役ゲストの一人、田口計のシリーズ初出演回。 |
30 | 30 | 1973/03/24 | 仕掛に来た死んだ男 | 早坂 暁 | 大熊邦也 | 田村高廣(神谷兵十郎)/米倉米加年(四ツ玉の勘次)/石堂淑朗(トド松)/水谷貞雄(船山青玄) | ・同回をもって千蔵(津坂匡章)が退場(演じる津坂が次作「必殺仕置人」にもレギュラー出演することとなったため) ・同回〜第32話まで左内(林与一)が一時退場。事実上の代役として第21話に登場した神谷兵十郎(田村高廣)が再登場。この2度の代打出演をきっかけとして後に田村は「助け人走る」のメインキャストに起用されることに。 ・同作のローテーション脚本家の一人・石堂淑朗が俳優としてゲスト出演。 |
31 | 31 | 1973/03/31 | 嘘の仕掛けに仕掛けの誠 | 國弘威雄 鈴木 安 |
長谷和夫 | 井上孝雄(伊之助・定吉<二役>)/万里昌代(おとせ)/小島三児(清七)/水原英子(おせん) | |
32 | 32 | 1973/04/07 | 正義にからまれた仕掛人 | 山田隆之 | 松本 明 | 伊藤雄之助(岡島久兵衛)/嵐 圭史(沢井菊次郎)/佐々木愛(小萩) | |
33 | 33 | 1973/04/14 | 仕掛人掟に挑戦! | 國弘威雄 | 三隅研次 | 三津田健(音蔵)/新田昌玄(山根左馬之介)/浜田寅彦(治三郎) | |
製作後の展開 | ・”打倒「木枯し紋次郎」”を旗標に企画された本作は、製作当初、原作者である池波正太郎自身をして映像化に消極的な意見が示されたほか、第1話完成後に系列キー局・TBSが本作のハードな展開が局のカラーにそぐわないとして放送反対の意思を表明する事態に見舞われる(この件については本放送開始までの間にTBSとABCとの交渉で、以後のエピソード製作でTBS側の意向を汲み入れる事を約束することで一応の解決が図られた)等、低調な論評の中で放送を開始したが、これまでの時代劇では”絶対悪”とされてきた”殺し屋”の一味を”ダークヒーロー”として据えるという設定が受け入れられ、開始早々から高視聴率をマーク。一方、本作の”ライバル”である「木枯し―」は主演の中村敦夫のアキレス腱断絶のアクシデントにより途中製作中断を余儀なくされ(1972年5月末で第1シリーズ終了。本作開始当時のフジ系22時30分枠は「浮世絵・女ねずみ小僧」(主演・小川真由美)を放送中)、一時のブーム的人気が急速に沈静化。1972年11月より製作・放送が再開された後も、視聴率面で本作の後塵を拝する週が多く、第1シリーズほどの人気を取り戻す事が出来ないまま、翌年3月末で”完全終幕”。以後、「必殺」が「木枯し―」に代わる土曜22時台の”雄”として、在阪ネットチェンジ(腸捻転解消)まで好調を堅持することに(尚、次回作についても、当初、山内らは池波原作の時代小説をベースとした作品を構想していたが、本作の内容が原作と大幅に異なる点で池波サイドからクレームがついたためにこの構想は頓挫。次作「必殺仕置人」は原作なしのオリジナル作品として製作されることとなった)。 |
- 最終更新:2015-08-08 08:14:59