新・必殺仕事人(1981〜1982年)【♯31〜♯55】
第17作「新・必殺仕事人」(第31話〜第55話まで)
- 放送期間(話数):1981/05/08〜1982/06/25(全55話)
- 本作は放送期間が「必殺」シリーズ作品としては長期(4クール超、55話)に及ぶため、編集都合から本項では全55話のうち、第31話(1982/01/08放映)〜第55話(1982/06/25放映)までの放送分につき下記にて取り扱うこととする。
- 放送時間:(金)22:00-22:54
- レギュラー・準レギュラー出演者(♯31〜55まで)
- 中村主水:藤田まこと
- 飾り職人の秀:三田村邦彦
- 三味線屋の勇次:中条きよし
- 何でも屋の加代:鮎川いずみ
- 筆頭同心・田中:山内敏男[としお](♯13〜55)
- 中村りつ:白木万理
- 中村せん:菅井きん
- おりく:山田五十鈴(♯1〜3・14〜18・23〜25・37〜40・47〜49)
- スタッフ等(♯31〜55まで)
- 製作:山内久司(朝日放送)
- プロデューサー:仲川利久(朝日放送)/櫻井洋三(松竹)
- 脚本:吉田 剛/松原佳成/石森史郎/田上 雄/南谷ヒロミ/藤代洋子/高橋 稔/篠崎 好/仁多雪郎/加田藤穂/野上龍雄/正中 恵/福岡恵子/筒井ともみ
- 音楽:平尾昌晃
- OPナレーション:古今亭志ん朝(三代目)
- 主題歌:「想い出の糸車」(詞・曲:山本六介/編:竜崎孝路/唄:三田村邦彦 東芝EMI)
- 監督:田中徳三/松野宏軌/松本 明/黒田義之/山本邦彦/前田陽一/水川淳三/水野純一郎
- 協力:エグラン演技集団/新演技座
- 制作協力:京都映画撮影所(松竹撮影所)
- 制作:朝日放送/松竹
- オープニングナレーション(作:山内久司、ナレーション:古今亭志ん朝(三代目))
「世の中は行くな戻るな居座るな 寝るな起きるな立つな座るな 生麦生米生卵 どじょうニョロニョロ三ニョロニョロ 合わせてニョロニョロ六ニョロニョロ しっぽ押さえりゃ頭が逃げる 頭押さえりゃしっぽが跳ねる とかくこの世は悪党揃い 悪人ヒョコヒョコ三ヒョコヒョコ 四ヒョコ五ヒョコ六ヒョコ七ヒョコ八ヒョコ九ヒョコ十ヒョコ・・・えぇい、面倒くせぃ 殺っちまえ!」
- 放送リスト
話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 | |
31 | 473 | 1982/01/08 | 主水鉢にゴマする | 田上 雄 | 松本 明 | 大谷直子(おもと)/長谷川明男(楠新三郎)/叶和貴子(楠美津)/大下哲矢(和党喜助) | |
32 | 474 | 1982/01/15 | 主水安心する | 松原佳成 | 黒田義之 | 遠藤太津朗(大駒屋角兵衛)/有川 博(熊森伝蔵)/古田将士(友三)/松原 愛(きく) | |
33 | 475 | 1982/01/22 | 主水粗食に我慢する | 藤城洋子 | 黒田義之 | 正司歌江(おしの)/石橋雅史(奥平典膳)/本郷直樹(奥平真之助)/川口敦子(お浪)/白札 花(お花) | |
34 | 476 | 1982/01/29 | 主水家でほっとする | 南谷ヒロミ | 松野宏軌 | 弓 恵子(御年寄・桐岡)/新谷由美子(お町)/志乃原良子(御台所)/石屋智子(呉竹) | |
35 | 477 | 1982/02/05 | 主水友情に涙する | 吉田 剛 | 田中徳三 | 菅貫太郎(儀助)/近藤 宏(勘太郎)/西園寺章雄(清次)/桃山みつる(お仙) | |
36 | 478 | 1982/02/12 | 主水凧市で交通整理する | 石森史郎 | 山本邦彦 | 峰岸 徹(弘田玄内)/三浦真弓(お清)/永野辰弥(勝造) | |
37 | 479 | 1982/02/19 | 主水娘と同居する | 吉田 剛 | 田中徳三 | 杉本孝次(金兵衛)/棚橋久美(おきぬ)/楠 年明(水野帯刀)/仙北谷和子(水野里江) | |
38 | 480 | 1982/02/26 | 主水女の節句に遠慮する | 南谷ヒロミ | 松野宏軌 | 吉沢京子(お香(小あさ))/堀田眞三(才蔵)/五味龍太郎(源太)/小笠原弘(車坂の庄吉) | |
39 | 481 | 1982/03/05 | 主水友達を気にする | 吉田 剛 | 松野宏軌 | 高木 均(安川藤兵衛)/北見唯一(和助)/大川かつ子(大照)/豊田充里(おりん) | |
40 | 482 | 1982/03/12 | 主水ケチに感心する | 高橋 稔 | 水川淳三 | 遠藤太津朗(吉兵衛)/内田勝正(用心棒・藤巻甚九郎)/関根世津子(お里)/大石高裕(清二郎) | |
41 | 483 | 1982/03/19 | 主水父親捜しする | 篠崎 好 | 松野宏軌 | 竹井みどり(おゆき)/南条竜也(間垣康三郎)/池田直人(幸太) | |
42 | 484 | 1982/03/26 | 主水バクチする | 南谷ヒロミ | 前田陽一 | 葉山葉子(おせき)/剣持伴紀(堀田安房守)/牧野恵美[エミ]/近藤健二(佐太郎) | ・同回をもって山口放送が同時ネット打切り(4月以降は本放送より4日遅れの時差ネットに変更)。 |
43 | 485 | 1982/04/02 | 主水表の仕事に熱中する | 石森史郎 | 田中徳三 | 石山律雄(越後屋周造)/中島 葵(お島)/山本 弘(定七)/椎谷建治(晋吉(殺し屋)) | |
44 | 486 | 1982/04/09 | 主水予算オーバーする | 南谷ヒロミ | 水川淳三 | 湯沢 勉(房吉)/北九州男(権兵衛)/玉生司朗(淵上)/岐邑美沙子(おさよ) | |
45 | 487 | 1982/04/16 | 主水心配する | 松原佳成 | 松野宏軌 | 曽根晴美(久保寺作蔵)/梶美和子(お縫)/江並 隆(紫雲堂半兵衛)/赤塚 歩(お種) | |
46 | 488 | 1982/04/23 | 主水火の用心する | 篠崎 好 | 松野宏軌 | 八名信夫(伝次)/志麻いづみ(お紋)/林 優枝(おしん)/早川純一(美濃屋仙蔵) | |
47 | 489 | 1982/04/30 | 主水かくし芸する | 高橋 稔 | 田中徳三 | 神田 隆(秋山五兵衛)/賀田裕子(お波)/五味龍太郎(松前屋)/中村孝雄(奥村将監)/キャンティ(おつる・おはな) | |
48 | 490 | 1982/05/07 | 主水倹約する | 仁多雪郎 | 黒田義之 | 亀石征一郎(教道六揮)/清水まゆみ(マン)/寺下貞信(精吉) | |
49 | 491 | 1982/05/14 | 主水三味線にビクビクする | 石森史郎 | 黒田義之 | 梅津 栄(彦六)/藤舎推峯(能勢東風)/阿波地大輔(鬼吉)/白川浩二郎(耕作) | |
50 | 492 | 1982/05/21 | 主水金魚の世話する | 南谷ヒロミ | 松野宏軌 | 黒部 進(堀切の安蔵)/田坂 都(おつや)/三浦リカ(おまき)/永野辰弥(安東刑部) | |
51 | 493 | 1982/05/28 | 主水ビックリする | 松原佳成 正中 恵 |
松野宏軌 | 今井健二(佐伯道庵)/伊藤武史[幸雄](林数馬)/山村弘三(林緑斉)/竹内健一(佐伯玄山) | |
52 | 494 | 1982/06/04 | 主水つゆ支度する | 松原佳成 福岡恵子 |
田中徳三 | 小田切みき(お駒)/牧野恵美[エミ](ゆか)/伊吹 徹(源五郎)/常泉忠通(霞屋)/京あけみ(はま) | |
53 | 495 | 1982/06/11 | 主水甘味対策する | 南谷ヒロミ | 田中徳三 | 芦屋小雁(鯨之助)/戸川京子(おこう)/玉生司朗(薩摩藩江戸家老・川辺)/西山嘉孝(油問屋・霧島屋)/西田 良(伊集院) | |
54 | 496 | 1982/06/18 | 主水入学祝する | 加田藤穂 | 松野宏軌 | 堀内正美(市三)/渚まゆみ(お仲)/芝本 正(藤兵衛)/桃山みつる(お梶) | |
55 | 497 | 1982/06/25 | 主水仕事仕舞いする | 野上龍雄 筒井ともみ |
水野純一郎 | 佐藤万理(お藤)/南条竜也(綾部)/はりた照久(柏木)/岡本隆成(戸田) | ・秀役・三田村邦彦は本作の放映途中に、当番組の2時間前の時間枠(金曜20時台)で当時放映されていた刑事ドラマ「太陽にほえろ!」(日本テレビ系)の新レギュラーに起用され、以降は両番組の撮影が行われる東京と京都を1週間に何往復もするハードスケジュールを強いられる事に。しかし、このスケジュール調整の困難さゆえに両番組ともに、”視聴率向上の切り札”として起用したはずの三田村をメインにした個別エピソードの製作が出来ないという弊害が生じたため、今後の両番組での三田村の処遇について本作制作担当の山内久司は「太陽に―」サイドと協議、ここで本作を最後に三田村を「必殺」から”卒業”させ、以降は「太陽に―」の撮影に専念してもらう方向で話がまとまった。 ・この山内・岡田両プロデューサー間での協議の後、「必殺」サイドではシリーズの人気復活の最大の功労者であった三田村にその労に似合った”花道”を用意すべく、”秀の最期”をどう描くについて検討が重ねられ、結果、一旦は本作最終エピソードを”秀の殉死”を主題とした話とすることが決定。この方針の下、最終回(第55話)の具体的な演出・脚本プランが練られる事となった(この時点で三田村の後任キャストの人選も進められ、当時ジャニーズ事務所の若手アイドルとして活動していたひかる一平の起用が内定した) ・しかし、この”秀の殉死””三田村の必殺降板”の情報が正式発表される前の段階であるルートから漏洩したために、この情報を知った(特に女性の)番組視聴者からの”秀の延命”を嘆願する内容の投書・問い合わせが殺到。この反響の大きさを重視した製作陣は、当初の予定から一転して、三田村を既に製作計画が立っていた本作の続編「仕事人Ⅲ」にも同じく秀役で続投させる方向で「太陽に―」の制作サイドとの調整を進める事に。”視聴者からの強い続投要望”という特殊事情もあり「太陽に―」側も”同作での出番減少も已む無し”と最終的にこの”延命”案を了承、この結果、三田村は次回作の「新・仕舞人」を挟み、1982年10月より放送予定である本作の続編「仕事人Ⅲ」にも続投する事が決まり、これを受けて本作最終回のシナリオも秀を”延命”させた上で、彼の失態によりチームが一旦解散、主水以外のメンバーが江戸を離れる結末へと変更された。 |
制作後の展開 | ・前年8月末に京都・南座で約1週間にわたって上演された「仕事人」レギュラーキャスト総出演による舞台版、「必殺まつり」が盛況だったため、松竹・朝日放送サイドは「必殺まつり」を夏季恒例の”ファン感謝イベント”として定着させる意向を固め、この年も上演会場に名古屋・名鉄ホールを追加、南座と合わせ計2会場で1ヶ月上演、と前年よりも大幅に規模を拡大して同公演のを開催が決定した。しかし、この公演日程の長期化によってレギュラーキャストが長期に渡って同公演に拘束されてしまう事となり、これによって夏季期間中の「仕事人」のテレビシリーズ撮影は事実上不可能に。そこでこのタイミングで本作の制作・放送を一旦終了させ、公演が終了して一段落つく秋口までの間を”非主水”路線の作品で繋ぐこととなり、その作品として、前年に「仕事人」の後番組として1クール限定で放映され、安定した数字を残した前作「仕舞人」の第2シリーズ(「新・必殺仕舞人」)の制作を決定。前作の主要レギュラーキャスト(京マチ子、高橋悦史、本田博太郎、西崎みどり)の夏季3か月分(1クール分)のスケジュールを優先確保した上で、前作の設定・番組構成・制作方針を基本的にそのまま受け継ぐ形で「仕舞人」が再び「仕事人」不在の穴を埋めることとなった(これ以降、「必殺まつり」の稽古・上演期間中は原則として「仕事人」シリーズの制作中断期間とし、その期間を”非主水”シリーズの作品の製作に充てるという制作ローテーションが1987年のレギュラー放送枠としてのシリーズ終了時まで定着する事となる)。 |
※前期(第1話〜第30話)の放送回一覧は”「新・必殺仕事人」(♯1〜♯30)の項にて記載。
- 最終更新:2015-07-20 04:25:59