必殺仕事人(1979〜1981年)【♯58〜♯84】

第15作「必殺仕事人」【第58話〜84話まで】

  • 放送期間(話数):1979/05/18〜1981/01/30(全84話)
    • 本作は放送期間が「必殺」シリーズ作品としては長期(6クール超、84話)に及ぶため、編集都合から本項では全84話のうち、第58話(1980/07/04放映)〜第84話(1981/01/30放映)までのレギュラー放送分、及び1981/01/02に放送された本作のスペシャル版「特別編必殺仕事人 恐怖の大仕事 水戸・尾張・紀伊」につき下記にて取り扱うこととする。
  • 放送時間:(金)22:00-22:54
  • レギュラー・準レギュラー出演者(♯58〜84まで)
    • 中村主水:藤田まこと
    • 畷左門:伊吹吾郎
    • 飾り職人(錺職)の秀:三田村邦彦
    • 加代:鮎川いずみ(♯29〜84)
    • おしま:三島ゆり子(♯29〜48・50〜84)
    • 畷涼:小林かおり
    • 畷美鈴:水本恵子(♯1〜52・54〜56・58〜66・68・69・71〜80・82〜84)
    • 筆頭同心・荒巻:芝本 正(♯58〜84)
    • 中村せん:菅井きん(♯1〜24・26〜84)
    • 中村りつ:白木万理
  • スタッフ等(♯58〜84まで)
    • プロデューサー:山内久司・仲川利久(朝日放送)/櫻井洋三(松竹)
    • 脚本:石森史郎/國弘威雄/吉田 剛/保利吉紀/南谷ヒロミ/野上龍雄/筒井ともみ/大津一郎/林企太子/長瀬未代子
    • 音楽:平尾昌晃
    • Opナレーション:芥川隆行
    • 次回予告ナレーション:野島一郎(ABC)
    • 主題歌:「浜千鳥情話」(詞:茜まさお/曲:平尾昌晃/編:竜崎孝路/唄:金沢明子 ビクターレコード)
      • 第57・58話のみ挿入歌「いま走れ! いま生きる!」(唄:三田村邦彦)にエンディング曲差替え。
    • 特別版主題歌:「やがて愛の日が」(詞:茜まさお/曲:平尾昌晃/編:竜崎孝路/唄:三井由美子 ビクターレコード)
      • 1981/01/02放送のスペシャル版における特別オープニング曲として使用(同放送は通常ではエンディングに流される主題歌・キャスト表記(当該表記もこの放送時のみ通常の明朝体ではなく、筆文字に類似した書体が使用されている)本編開始前(オープニング)に流される構成が採られている。
    • 挿入歌:「みちのく流れ唄」(詞:茜まさお/曲:平尾昌晃/編:竜崎孝路/唄:金沢明子 「浜千鳥情話」B面)
    • 挿入歌:「いま走れ! いま生きる!」(詞:三田村邦彦/曲:小坂明子/編:小坂 務 東芝レコード)
      • 第39話〜第58話まで使用(第57・58話はエンディング曲として使用)。
    • 挿入歌:「旅愁」(詞:片桐和子/曲:平尾昌晃/編:竜崎孝路 ミノルフォンレコード)
      • 第73話の中村主水(藤田まこと)の”殺し”シーンにおける特別BGMとして使用。
    • 監督:田中徳三/原田雄一/松野宏軌/長谷川安人/井上梅次/工藤栄一/家喜俊彦
    • 協力:エグラン演技集団/新演技座  
    • 制作協力:京都映画撮影所(松竹撮影所)
    • 制作:朝日放送/松竹
  • オープニングナレーション(作:早坂 暁、ナレーション:芥川隆行)※最後の台詞のみ、”中村主水が元締から仕事を引き受ける”という設定で藤田まことが担当。
 「一掛け二掛け三掛けて 仕掛けて殺して日が暮れて 橋の欄干腰下ろし 遥か向こうを眺むれば この世は辛い事ばかり 片手に線香、華を持ち おっさんおっさん何処行くの 私は必殺仕事人、中村主水と申します 『それで今日は、何処のどいつを殺ってくれと仰るんで』
  • 放送リスト
話数 放送日 サブタイトル 脚本 監督 ゲスト 備考
58 403 1980/07/04 暴れ技田楽垂直刺し 石森史郎 田中徳三 佐々木剛(定七)/田中 浩(永久保典膳)/内田喜郎(金坂東馬)/志乃原良子(お民)/佐野 守(榊一角)/大下哲矢(水谷弥一郎)/鮎川十糸子(世津)/伊波一夫(川辺権助)/沖ときお(老舗の主人) ・同回より中村主水(藤田まこと)の新たな奉行所の上司として同心・荒巻(芝本正)が登場。
59 404 1980/07/11 彫り技喜悦観音一刀斬り 國弘威雄 田中徳三 浜田 晃(彫辰)/神田 隆(中野登美翁)/岩尾正隆(田島伝蔵)/森あい(お衣)/小林 泉(いと)/北村光生(山城屋)/末永直美(おとき)/常山直子(おしの)/京あけみ(おみよ)/岩崎美也子(おのぶ)  
60 405 1980/07/18 狙い技仁義無用斬り 石森史郎 長谷川安人 にしきのあきら[錦野 旦](時次郎)/西崎みどり(おゆき)/牧 冬吉(中津屋権三)/三浦徳子(お新)/岡本隆成(周作)/日高 久(茂平)/三笠敬子(お里)/中嶋茂樹(勘太)/山本一郎(仁吉) ・1980年7月25日・8月1日はモスクワ五輪中継に伴う特別編成のため放送休止。
61 406 1980/08/08 脅し技闇医術千両潰し 國弘威雄 原田雄一 中条きよし(大町信吾)/千野弘美(お雪)/吉本真由美(お新)/山口朱美(松島)/小林尚臣(惣次郎)/北見唯一(玄斎)/島 米八(清三郎)/稲田弘子(お常)/高木峯子(お光)/山本 弘(辰蔵)  
62 407 1980/08/15 恨み技悲愁稲妻刺し 石森史郎 松野宏軌 佐藤仁哉(越川伊織)/根岸一正(辰三)/賀田裕子(お絹)/椎谷建治(門倉源八郎)/筑波 健(大沢玄蕃)/諸木淳郎(熊田万作)/布目真爾(仙松)/市川男女之助(捨吉)  
63 408 1980/08/22 誘い技死霊からくり岩山落し 筒井ともみ 長谷川安人 中野誠也(末吉)/小笠原良知(重兵衛)/五味龍太郎(角全)/瀬賀敏之(小太郎)/片山真由美(ゆき)/北見唯一(伊勢屋)/田中弘史(利助)/宍戸大全(源次)/梶原美智子(お光) ・本作の技斗担当・宍戸大全が源次役で俳優としてゲスト出演。
64 409 1980/08/29 崩し技真偽友禅染め落し 石森史郎 原田雄一 岩井友見(お梶)/田口 計(安藤伝蔵)/永野辰弥(西田甚内)/西山嘉孝(辰巳屋惣吉)/今村廣則(六郎太)/丘路 千(白井)/柳川 清(嘉助)/出水憲司(田山)/服部明美(お竹)  
65 410 1980/09/05 散り技花火炸裂乱れ斬り 國弘威雄 井上梅次 大木 実(清吉)/伊波一夫(伝八)/常園千秋(お千代)/楠 年明(千吉)/高木二朗(鍵屋弥兵衛)/浜 伸二(井上)/野上哲也(田村)/淡城みゆき(芸者)/河野富子/全 芳美 ・「嵐を呼ぶ男」を筆頭に1950年代後半〜1960年代初頭にかけての日活全盛時代に多数作品のメガホンを執った井上梅次のシリーズ初演出回(井上は「新・仕舞人」まで複数エピソードの演出を担当)。
66 411 1980/09/12 描き技絵筆逆手屏風突き 南谷ヒロミ 田中徳三 菅貫太郎(夢中恋路楼)/江幡高志(蔦屋重兵衛)/可児健二(糸柳縫之助)/藤沢 薫(杉井玄庵)/村瀬智子(小ねこ)/池田雪路(〆吉)/池田直子(おさみ)/岩崎美也子(お染)/小柳圭子(おかん)/松谷令子(おらん)  
67 412 1980/09/19 詣り技暗闇丑の刻重ね斬り 吉田 剛 井上梅次 浅香光代(お種)/北川めぐみ(おまき)/綾川 香(林弥一郎)/西山辰夫(美濃屋庄兵衛)/大島宇三郎(道源)/平野真理(八重)/藤川 準(夜番)/丸尾好広/伊波一夫/村山 茂  
68 413 1980/09/26 願い技奉納絵馬呪い割り 大津一郎 松野宏軌 木村弓美(おりん)/吉田豊明(清三郎)/槇 健吾(佐八)/弘松三郎(利兵ヱ)/山口幸生(庄内屋)/山口朱美(お菊)/暁新太郎(蕃助)/伝法三千雄(松三)/千代田新一(与吉)/筑波 健(徳次)  
69 414 1980/10/03 盗り技乱丁お神楽刺し 石森史郎 田中徳三 奈月ひろ子(お峰)/外山高士(松葉屋壮助)/長谷川弘(善六)/原 一平(辰平)/上田孝則(千吉) ・同回より長野県での同シリーズの放送ネットが長野放送(フジテレビ系)からテレビ信州(テレビ朝日・日本テレビ系とのクロスネット局)に移行。
70 415 1980/10/10 慕い技神輿暴れ突き 南谷ヒロミ 田中徳三 森次晃嗣(雲井望聡)/山本紀彦(雲井望威)/加賀邦男(浅香屋宗兵衛)/久野陽子(お三重)/山村弘三(本間)/日高 久(治助)/山波 宏(邦枝)/はりた照久(同心・若月)/的野三栄子/安田由紀  
71 416 1980/10/17 絞り技一揆除名脳天突き 筒井ともみ 松野宏軌 田崎 潤(堀備前守直親)/山本百合子(お美代)/原田清人(戸塚軍兵衛)/袋 正(森田将監)/出水憲司(阿部良之助)/須永克彦(同心・山田)/藤川 準(善右ヱ門)/後藤基治(嘉助)/平井 靖(正太)  
72 417 1980/10/24 念じ技偽説法ざんげ斬り 石森史郎 松野宏軌 長門 勇(甲州屋)/八名信夫(竹次郎)/神田 隆(式守(隼の権造))/石倉英彦(銀三)/三浦徳子(お久)/山崎博之(佐七)/山口真代(お杉)/石屋智子(千恵) ・同回より次回予告の形式がアナウンサー(野島一郎(当時朝日放送アナウンサー)が担当)によるナレーション方式からレギュラー出演者の”顔出し”方式(私服姿の出演者が次回のあらすじ・見所を紹介し、最後の締めとして「時代劇は、必殺です」(当初は「時代劇はやっぱり必殺」)の決め台詞を発するという内容。当初は原則として主水役の藤田まことが担当、後に「仕事人」シリーズに関しては加代役・鮎川いずみに交替、「仕事人Ⅲ」「仕事人Ⅳ」「仕事人Ⅴ・激闘編」での鮎川担当時は自身が担当する主題歌の宣伝を兼ねて、「時代劇は―」の後に、「歌は「(その作品で鮎川が担当する主題歌のタイトル名)」というフレーズが追加されていた)。この予告方式は以後のシリーズでも(1987年の「必殺」の連続TVシリーズ枠としての終了時まで)継承され、「時代劇は、必殺です」のフレーズが後期シリーズの番組キャッチコピーとして定着することに。
73 418 1980/10/31 断絶技激走!一直線刺し 保利吉紀 工藤栄一 高峰圭二(勘太)/石橋雅史(田村)/山本ゆか里(みほ)/中井啓輔(藤兵衛)/川島祐介(朝吉)/岡本隆成(捨吉)/新郷 隆(音松)/四方 公(芳三)/岩崎美也子(芸者)/山内八郎(牢番) ・同回のみ中村主水(藤田まこと)の”殺し”シーンにおける特別BGMとして「暗闇仕留人」の主題歌であった「旅愁」(唄:西崎みどり)が使用される。
74 419 1980/11/14 引き技強奪押し込み斬り 吉田 剛 井上梅次 久保にしき[今出川西紀](小春)/高野眞二(大野太兵衛)/阿木吾郎(甲屋小平次)/水上保宏(細野進平)/永野辰哉(丹阿弥元春)/田中弘史(今井佐太郎)/伊吹友木子(たか)/美鷹健二(細野家の番人)/平井 靖(岡っ引)  
75 420 1980/11/21 訴え技火だるま身替り消し 林企太子 田中徳三 大信田礼子(茜)/矢吹二朗(立木栄之進)/高木二朗(境屋十兵衛)/岩崎美也子(お妙)/大木哲矢(畑竜三郎)/高木吉治(喜平)/石井洋充(卯吉)/河東けい(うめ)  
76 421 1980/11/28 詰め技王手飛車駒落し 吉田 剛 原田雄一 頭師佳孝(西千之助)/上野山功一(駒木根監物)/加山麗子(天野友絵)/船水俊宏(林和助)/武 周暢(星野十蔵)/乃木年雄(天野宗順)/邦保(大橋宗印)/筑波 健(成田弘文)/小柳圭子(船宿のお内儀)/伊藤亮英(将棋会所の主人)  
77 422 1980/12/05 盗み技背面逆転倒し 林企太子 田中徳三 小坂一也(仙造)/川合伸旺(高見備前守)/大木悟郎(井上壱岐守)/楠 年明(伝吉)/山口幸生(榊原与市兵衛)/道井和仁(長一郎)/嶺はるか(おりん)/吉田良全(倉三)/小湊睦子(お花)/榎木麻千子(お光)  
78 423 1980/12/12 疾風技浮世節無情斬り 石森史郎 原田雄一 竹井みどり(お芳)/宮田圭子(お浜)/大竹修造(島中八郎太(八十助))/谷口 完(鈴江嘉門)/榎並 隆(弘前屋歳三)/西田 良(猪之助)/五十嵐義弘(秋野雄之進)/溝口 繁(長谷部監物)/近江輝子(お勝)/小湊都起子(ゆき)  
79 424 1980/12/19 隠し技潜入喉輪攻め 林企太子 松野宏軌 西沢利明(安部弥十郎)/牧 冬吉(源次)/水原麻記(菊)/遠藤征慈(八田勝之進)/石倉英彦(安部佐馬之助)/沖ときお(風呂屋)/松尾勝人(野分の参二)/三星東美(飯屋の女)  
80 425 1980/12/26 踊り技回り舞台振り落し 林企太子 田中徳三 市川左團次(四代目)(市之助)/遠藤太津朗(太兵衛)/坂東慶三(二代目)(国三)/山村弘三(梅蔵)/山本一郎(銀次)/小田部通麿(勝五郎)/加藤正記(菊弥)/鈴木義章(太兵衛の手下)/松尾勝人  
SP01 1981/01/02 特別版必殺仕事人
恐怖の大仕事 水戸・尾張・紀伊
野上龍雄
大津一郎
筒井ともみ
工藤栄一 京マチ子(坂東京山)/フランキー堺(与市)/西郷輝彦<特別出演>(矢島仙十郎)/松尾嘉代(お喜和)/岡田英次(室田屋利兵衛)/中条きよし(市三)/御木本伸介(桃井兵庫・栗田外記・松坂典膳)/横山やすし(安雲斎)/花紀 京(花吉)/岡 八郎(八郎)/西川のりお・上方よしお(獅子舞)/前田一球・前田写楽(夜鷹の客)/五味龍太郎(町田・桜井)
<ナレーション>園佳也子
・視聴率好調を受けて製作された「必殺」シリーズ初のワイド編成版。主水・左門・秀・加代・おしまのレギュラー仕事人に加え、”助っ人仕事人”としてフランキー堺・西郷輝彦、そして次回作「必殺仕舞人」の主人公・坂東京山役への起用が既に決定していた京マチ子が”先行お披露目”の形で「仕舞人」と同じ京山役で特別出演。京山が劇中に登場する本編後半以降、実質上「仕事人」と「仕舞人」の引継ぎを兼ねた内容に(但し、同作では京山自身は”殺し”は行わず、主水たちのサポートに回る形で”仕事”に参加する形となっている)。
・同作の悪役陣の一角としてゲスト出演した中条きよしは、同作で自身が演じた市三を仕留めるベテラン仕事人・与市役を演じたフランキー堺からの推薦が決め手となり(製作サイドが本作の続編の製作計画に着手するに当たり、左門役・伊吹吾郎が諸事情により出演継続が困難となった事に伴う代役キャストの人選に苦心しているとの事情を察して、同作で共演した中条を製作担当の山内久司に強く推薦したとされる)、本作の続編「新・必殺仕事人」で新たに登場する”三味線屋の勇次”役へのキャスティングが内定したとされる(中条は当初、このオファーを一旦保留したが、本作の前期で演じたおとわ役とは別の役柄(おりく役)で「新・仕事人」でのシリーズ復帰が既に決定していた山田五十鈴の義理の息子役であるという設定を知り、一転して出演を承諾したという)。このような経緯もあり、「新・仕事人」より中条が演じる事となった勇次の”殺し技”も、中条起用の契機を作ったフランキーへの敬意を表する意味から、同作で彼が演じた与市の”殺し技”である糸を使った首吊り技を(三味線屋という表の顔を考慮して一部アレンジを施した上で)ほぼ踏襲することになった。
・同作への特別出演で「必殺」シリーズ初登場の西郷輝彦は後に幾度かスペシャル版にゲスト出演した後、「必殺まっしぐら!」でレギュラー登板。
・同作のみレギュラー放送時の主題歌である「浜千鳥情話」(唄:金沢明子)ではなく、「仕置人」の主題歌であった「やがて愛の日が」(唄:三井由美子)を特別オープニング(同作では通常エンディングに放送される主題歌・キャストクレジットが番組冒頭(オープニング部分)で流された)テーマとして使用。
81 426 1981/01/09 捜し技高利蟻地獄斬り 筒井ともみ 井上梅次 本郷直樹(堀田新三郎)/鈴鹿景子(早苗)/北九州男(雲市)/岡本正幸(松五郎)/中村豊明(鬼吉)/小田草之介(徳次)/和泉敬子(おりく)/峯るみ子(はる)/倉谷礼子(同心の女房)/末永厚子  
82 427 1981/01/16 激闘技地獄道暴れ斬り 石森史郎 松野宏軌 小林昭二(八郎兵衛)/八名信夫(木崎左源太)/阿藤 海[快](夜嵐銀平)/久仁亮子(おこう)/下元年世(小伝次)/池田幸路(お安)/岡本 崇(梅吉)/上田理恵(おすぎ)/宮地史郎(民次)/京あけみ(甘酒屋の少女)  
83 428 1981/01/23 沈め技花嫁偽装返し突き 長瀬未代子 松野宏軌 高木 均(大江戸屋儀平)/堀越陽子(お勢)/三浦真弓(妙)/須永克彦(田丸屋)/筑波 健(水夫頭権)/工藤英夫(小吉)/野崎善彦(船大工・久蔵)/早見栄子(春乃)/南条景浩(春乃の情夫)/三星東美(ツル)  
84 429 1981/01/30 散り技仕事人危激進斬り 吉田 剛 家喜俊彦 原口 剛(井出一太郎)/高野眞二(庄田図書頭)/堀田真三(ヤッパの平六)/中井啓輔(川野勘兵衛)/宇田川智子(お安)/波田久夫(赤馬の金兵衛)/野上哲也(伝次)/立原景裕(三平)/平井 靖(岡っ引)/横井邦夫(小助) ・左門の家に仕事人の情報を察知した外道からの襲撃に遭い、妻・涼(小林かおり)が絶命。娘・美鈴(水本恵子)も母を殺された衝撃からの反動で記憶喪失に。
・長らく助監督として撮影現場を取り仕切ってきた家喜俊彦が同回放送分より監督に昇格。以後、後期シリーズの多数エピソードで演出を担当。
製作後の展開 ・前作「必殺うらごろし」の深刻な低迷ぶりから、当初は”シリーズ最終作”・2クール放送の予定で製作・放映が開始された本作であったが、原点に立ち返ったハードボイルドな展開により、前作の前衛的な作風を嫌い、一旦シリーズの視聴を止めていた旧来の「必殺」ファンが回帰した事、更には秀役・三田村邦彦が一躍アイドル的な注目を集める存在となり、旧来のシリーズ作品では主要なターゲットとして想定していなかった女性視聴者層の開拓が進んだ事がきっかけとなって、序盤の段階から視聴率は上昇傾向を示し始めた。この事態から製作サイドは一旦当初の「シリーズ最終作・2クール放送」の予定を保留扱いとし、”視聴率が安定するまで、当面の間は本作の製作・放映を継続する”との方針に転換。更なる番組人気の獲得を期して3クール目以降は、レギュラーキャストの追加、メインレギュラー陣のキャラクター設定の改変、番組フォーマットの一部修正などを柱とした大幅な番組リニューアルを断行、後期にはこのリニューアル後の設定等をベースとしたストーリー展開の”パターン化”が図られた。この結果、中期〜後期では初期のハード路線からソフト路線へと作風自体も変化が生じるようになり、これまで「必殺」特有のハードボイルド路線を敬遠していた視聴者層(主に高年齢層・若年層)からもこの作風の変容を歓迎する向きが出始め、放送スタートから1年を経過した段階で(特に関西地区において)平均2桁台の視聴率を記録する程までにシリーズの人気も回復。当初の”本作で「必殺」打切り”の方針は安定した本作の人気を背景に自然消滅する格好となり、結果的には当初放映予定を大幅に上回る全84話、約1年9ヶ月に及ぶ異例のロングラン作品へと発展した。
・この1年半を超える本作の長期放映の間で「必殺」の一般的な番組イメージはこれまでの様々な新機軸をストーリーに取り込んでの”アダルト向け・玄人好みの異色時代劇”から、老若男女問わず均しく愉しめるように多くの”お決まり事”が散りばめられた”大衆向けの娯楽時代劇”へと変化。この変化を本作のロングヒットの”勝因”、そして今後のシリーズ安定の”鍵”と見た製作サイドは、以降の”中村主水”シリーズの方向性として、本作中期以降のソフト志向を前提とした「仕事人」路線を継承・強化していく方針を固めると同時に、”非主水”シリーズにおいても、中村主水と並ぶ新たなシリーズの看板となりうる作品作りを模索しつつ、基本的な作風としてはソフト志向を基本とする事で「仕事人」で得た幅広い視聴者層を”非主水”路線でも繋ぎ止める方策を採ることを確定。この方針の下、久々の”非主水”シリーズの新作として、以前の”からくり人”シリーズにおける”旅物”の系譜を継承しつつ、女性層・高年齢層の共感を得やすい設定・テーマを取り入れた「必殺仕舞人」を、「仕舞人」後の次回作として本作の続編がそれぞれ製作される運びとなった。
・本作で左門役を演じた伊吹吾郎は、本作の続編製作の計画が立ち上った当初の段階では同様の役で引続き続編にもレギュラー登板する予定となっていたが、スケジュール等の事情により一転して続投が困難となり、本作の終了をもってシリーズからも一旦降板(この伊吹の一時降板の申し出が本作終了の遠因となったとされる)と、次回作にはスケジュール都合が付き次第復帰するという扱いとなった(続編(「新・仕事人」)では伊吹の代役(事実上の後任)として、シリーズ作品に悪役としてゲスト出演経験のある中条きよしを新レギュラーに起用。中条起用までの経緯は上記「SP1」の項目参照)。
※前期(第1話〜第28話)の放送回一覧は「必殺仕事人」(♯1〜♯28)、中期(第29話〜第57話)の放送回一覧は「必殺仕事人」(♯29〜♯57)の項にてそれぞれ記載。

  • 最終更新:2016-04-28 19:42:08

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